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Sustainabilityサステナビリティ

「人財戦略」 人的資本経営

 2022年度、三ツ星ベルトグループは、2030 年度の「ありたい姿」において、事業活動における人材の重要性を、「人財戦略」という形で明確にしています。働き方改革、制度改革、風土改革を通じて、「変革を推進する人材」を育成してまいります。また、‘21中期経営計画では、2023年度までに、人財投資・R&D・DXに50億円を投資する計画です。

ガバナンスとリスク管理

 三ツ星ベルトグループの人材育成には、これまで人事部、研修センター、および人事担当役員が委員長を務める働き方改革推進委員会の三者が携わってまいりましたが、2022年4月、新たに発足しました、社長が委員長を、経営会議メンバーが委員を務めるサステナビリティ推進委員会がこれに加わりました。トップマネジメントが直接活動に参加することで、活動の活性化と迅速化を図ります。また、取締役会への活動内容の報告、決議事項の上申はサステナビリティ推進委員会を通じて行われます。

 人的資本に関するリスク管理は、取締役が委員長を務めるリスク管理委員会において実行されます。詳細は「内部統制体制 リスクマネジメント」を参照してください。

戦略および目標

 国連グローバルコンパクトが定める、人権、労働、環境、腐敗防止に関する10原則の実現に向けた取り組みは、三ツ星ベルトグループのESG経営における重要課題になっていますが、一方で三ツ星ベルトグループ特有の課題解決にも着手する必要があります。これら二つの面から、中長期的な視点に立って、国内の三ツ星ベルトグループの事業活動にどのようなリスクと機会があるか洗い出しを行いました。リスクと機会の洗い出しの結果から、「ダイバーシティの推進」、「安全・健康」「働きがいのある職場づくり」の三方面から、「人財戦略」を実行してまいります。

ダイバーシティの推進

 日本国内では人口減少に伴い労働力不足が課題となってきており、女性の活躍推進、高齢者の活用、外国人労働者の採用がますます重要となってきます。特に女性活躍の目安となる女性管理職の割合は、現状、低い水準にあり、重点課題として取り上げ、KPIを設定し改善してまいります。一方で、DX技術を活用した生産性向上により適正な従業員数を維持します

安全・健康

 従業員の高齢化が進む中、事業活動における健康管理の重要性がますます高まっていますが、今後その傾向はより顕著になると思われます。これまで実施してきた定期健康診断、特殊健康診断、生活習慣病健診、メンタルヘルスチェック、人間ドックは、従業員構成や診断技術の革新に合わせて、そのシステムを維持、改善していくとともに、新たに「喫煙者割合の低減」と「肥満率の低減」を重点課題として取り上げ、KPIを設定し健康増進に向け活動してまいります。

働きがいのある職場づくり

 「人財戦略」において様々な施策を実行してまいりますが、最も我々が目指しているのは従業員エンゲージメントを向上させ、働きがいのある職場をつくることです。会社が従業員を信頼し、ソフト(人事制度、安全衛生制度等)やハード(生 産設備、職場環境等)を改善することで、従業員は会社を信頼し、最高のパフォーマンスを発揮できます。従業員エンゲージメントの把握、評価を通じて、様々な活動の有効性を検証、その結果を活動の改善に展開し、働きがいのある職場をつくってまいります。

関連項目 三ツ星ベルトグループのリスク(▼)と機会(△)
  種類 内容 内容 何に 大きさ



 因 
法規制 女性活躍推進
法、労働施策総合推進法、育児介護休業法、次世代育成支援対策推進法等
法規制の遵守状況を適切にステークホルダーに開示することで企業価値が向上する  信頼性
法規制の不遵守、不十分な法規制遵守状況に関する情報開示は企業価値の低下を招く。
人口構成 少子化と長寿命化による急激な就労人口構成の高齢化 高齢者の知識、経験、ノウハウを活用し、不足する労働力を補いながら、社内年齢構成を平準化し安定した事業活動を行う。 人的資本
働き方
業績
学卒者、高卒者の採用が難しくなり、対応を怠れば社内年齢構成が歪になりオペレーションが難しくなる。
高齢者の増加が、役職者への道を閉ざし若手社員の従業員エンゲージメント低下を招く。
健康リスクが増大し不安定な事業活動となる。
外国人
就労者
国内就労人口減少にともなう外国人就労者の増加 海外拠点での採用を視野に入れた外国人就労者の獲得を進め、労働力不足を補いつつ外国人就労者のスキルを活用することで安定した事業活動を実行する。 人的資本
信頼性
業績
外国人就労者の採用比率が少ない状態は人権侵害とみなされる可能性がある。
働き方 働き方の多様化 従業員一人ひとりの事情に適応した働き方が選択できる人事制度により、従業員エンゲージメントが向上、業績が好転。 働き方
人的資本
信頼性 
働き方改革の停滞による従業員エンゲージメントの低下。
DX技術の活用 生産・物流では自動化、技術ではシミュレーション、営業・間接では時と場所を選ばない働き方を行い生産性を大幅に改善する 業績
働き方
大 
DX技術導入・活用が不十分であり、コストに占める労務費・人件費の割合が高くなる。
労働慣行 労働慣行が発生させる人権問題、不正取引 「三ツ星ベルトグループ行動基準」を許される範囲で優先させ、毅然とした事業活動を行うことで企業価値が向上する。 業績
信頼性
国内法で許されていても、国際法に抵触する不正取引(汚職)、人権侵害がある。
人権問題に絡んだ原材料を使用し信頼性を失墜させる。
終身雇用、年功序列の衰退 成果主義に立脚した人事制度改革により従業員エンゲージメントが向上し業績が好転する 働き方
人的資本
業績
人事制度自体の問題、制度運用の問題等により従業員エンゲージメントが低下する。
終身雇用、年功序列の長所を廃して従業員エンゲージメントが低下する。



 因 
パンデミック
感染症の大流行 感染拡大を防止し安定した事業活動を行うことで企業価値が向上する。 業績
信頼性
クラスター発生による事業停止。
男女格差 女性比率の
少なさ
適正な女性比率を目標とした採用活動、男女格差を是正する風土改革を実施しビジネス機会の増加とともに企業価値が向上する。 人的資本
信頼性
女性比率の少なさは人権侵害であり企業価値を低下させる。
女性比率の少なさから女性固有の発想が得られずビジネス機会を失う。
グローバル化 海外売上比率、海外生産比率の増加 海外赴任機会が増加し現地で責任ある立場につくことで、管理者としてのスキル・知識が向上する。 人的資本
安全衛生
現地スタッフから有能な人材を得られるようになる。
赴任地によるが、公衆衛生、社会の安全が脆弱になり健康リスクが増大する。
  重点課題 KPI
ダイバーシティの推進 女性管理職者数の増加 女性管理職者数
2030年度、2022年度比2倍以上(4%以上または7人以上)
安全・健康  喫煙者割合の低減喫煙者 喫煙者割合
2030年度 15%以下
肥満率の低減 BMI25以上の従業員の割合
2030年度 25%以下
働きがいのある職場づくり 従業員エンゲージメント
測定、監視、評価
従業員エンゲージメント測定方法
2023年度 標準化、目標値設定